外国人の在留資格・ビザ申請専門・届出済み行政書士の佐々木健一事務所です。名古屋入管(名古屋出入国在留管理局)を中心にエンジニア、通訳の就労ビザ、国際結婚、特定技能・建設オンラインに関する相談、書類作成・申請を行っております。
真相が気になるところです。
技能実習生が会社から一時帰国するよう指示されたが、ベトナム人技能実習生は帰国せず、失踪し、その後50日間入国管理局に収容されているという。
まず、帰国しなければならない理由であるが、会社が労基法違反のため在留資格更新ができなかったためとしている。
この点に関して、実習生は納得できなかった。そして、日本にいることができないと思い失踪した。
このこと自体は、ありそうなことなのでニュースとしては弱いのかもしれないが、収容された理由を「適切な対応や説明を怠った結果不当に収容された」として、損害賠償約670万円を会社と監理団体に求めている点が注目されている。
当然に、団体側も真っ向から反論しているわけである。
実習生が、帰国を余儀なくされたことが会社側に責められるべき点があったとしても、失踪して収容された責任は、会社や監理団体にあるとは言い切れないと思う。
会社や監理団体も失踪者が出たことに関してはペナルティがあるわけだし、記事通り、きちんと説明責任を果たしている可能性も高い。
労基法に違反した ⇒ 更新手続きがストップ
入管などの指導を受けて適正に手続きを行った。
休業補償を支払う ⇒ 説明した。
結局のところ、会社側は、体の良い解雇をしたかった。
実習生は日本に留まり金を稼ぎたかった。
ということなのではないだろうかと、思ってしまう。
そうだとしたら、制度の問題ではないだろうか。
もし転職できるとしたら、どうだろうか?
この問題であれば解決できるような気がする。
少なくとも不安であった日本に戻れない等の失踪の原因となった問題にはならなかった可能性は高いと思う。もちろん、自由に転職できることへの問題はあるだろう。しかしながら、このような、失踪したり、収容されたりといった社会的な問題にまでは発展しないのではないだろうか。
どちらにしても、気持ちの重いニュースです。