記事 名古屋入管が違法収容と遺族側 ウィシュマさん死亡訴訟で初弁論

ビザ(在留資格)のことなら、何でもご相談下さい。

この事件に関しては、入管業務を行うものは、避けては通れないと思う。

遺族側はビデオの全面開示を求めているが、入管側もそうすると推測する。
そして、全面開示されたあとには、なぜ亡くなってしまったのかを知ることになるのだろう。
彼女がなぜ、帰国しなかったのか、そしてその判断をすることになった要因は何だったのかということである。

この記事には、コメントを書くことができるようになっている。
その中に、『「病気になれば送還されない」と入れ知恵した人の責任は問わないの?』と、あります。
こういうことを、裏技として吹聴する方がいることが、この入管関係の闇を作っていると感じます。

数年前に、ベトナム人の留学生、技能実習生に多かった、(経済)難民申請はまさにこの裏技を利用したものでありました。
帰国できない理由として、国に戻ると命の危険性があるというものでした。
数回、行政相談で同行したことがあり、審査官にも説明を聞いたことがあります。詳しいことは書けないのですが、その後、取り扱いが変更となり、難民申請中という特定活動の在留資格は許可されなくなりました。
この時、申請理由のほとんどが同じ内容でした。
身内(特に母親が多いが妹という設定も)が病気になり、多額の借金をすることになった。そして、その借りた先がマフィアであるというもの。
母親の病気は、あるドクターの名前がほとんど同じであるのは、想像付くと思うが、その内の何人かは実在しなかったりする。
もちろん、医師の診断書というか説明書は本物であるときも、偽造のものあるようであったが、マフィアに借金があるのは大嘘である。
借金はマフィアではなく、ブローカーに100万円程度はあることが多いようであった。この悪知恵、そんなに思いつくものではない。
ブローカーではなく、裏技として金儲けの道具として利用した輩がいるだろう。
その後は、不法滞在で建築現場や製造ラインで見つかるまで働き、その後、強制退去で帰るというコースに変更されている。
こういうのを徹底的に糾弾するべきである。

先の、入管に収監されたら、めしを食わず、水も飲まず、脱水症状などで体を壊せば、病院で入院することになり、その間で日本人の配偶者を見つけるなどすればよいと、大手予備校の行政書士の模擬授業で聞いたことがあった。
その時、模擬授業の参加者は、なるほどと感心していた受講生もいた。
私は、背筋に冷たいものが走った感じがしたことを10年近く経つがいまだに思い出す。もちろん、その予備校には通うことはなく、結果として独学で勉強した。

入管職員の対応も気になるところではあるが、そもそも不法滞在になってしまった経緯、その後の彼女の対応の変化(帰国を取りやめたりしたことなど)も明らかにされていくことに期待した。
そうすることで、救える命が増えると思うのである。

名古屋入管が違法収容と遺族側 ウィシュマさん死亡訴訟で初弁論